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石巻NPO日和バックナンバー Vol.013

行政・市民・NPOが「協働」するまちづくり

1990年代以降、新しいかたちの市民活動としてNPOが社会に認知され始めた頃から、行政と市民の関係に「市民参加」や「協働」という言葉が使われ始めました。市民側、NPO側、行政側ともに、まだまだ協働を理解していないケースも多く、お互いのコミュニケーション不足や、適切な情報が不足している状況は現在でも続いています。今回は、「協働」をテーマに考えてみました。 

【行政とNPOの協働】
  「協働」を簡単に定義すると、共通課題の解決や目的の実現のために、お互いの持っている力と資源を活かして相乗効果を得るためのプロセスと言えるでしょう。

ではなぜ、協働が求められるようになったのでしょうか、よく言われるのは「ニーズの多様化」と「自治体の財政難」ですが、もう少し掘り下げてみます。

市民側から見ると、市民と行政の関係が変わり、市民が公共政策に関与することができるようになったこと、社会がより複雑化、高度化することにより、人々の求めているものが変化してきたこと、市民の力が増し、NPOが社会の中で一定の影響力を持つようなってきたことなどが挙げられます。また行政側から見ると、自治体の財政難による組織の行革が迫られたこと、地方分権の流れが、権限の移譲へと繋がったこと、そのことが行政とNPOの協働へと繋がったと言えます。

【市民参加・協働の多様性】
協働をNPOと行政の関係だけで捉えるのではなく、市民を含めた三者の関わりから見ていくと、協働の多様性が理解できます。

まずは意思決定への市民参加が様々に制度化されて

きたことであり、事例として広聴やパブリックコメント、公募委員、ワークショップなどが挙げられます。次に行政主催の事業への市民やNPOの動員や協力依頼などがあります。そして、実行委員会方式による事業実施があり、この手法は市民参加の実践の場として官民双方にとって有意義であり、使いやすい手法と言えます。

新しい協働として注目したいのが、NPOとの協力・連携・協働事業です。実務的には指定管理制度・委託・補助金などが活用されていますが、行財政改革の波と共に、この領域は一気に広がりつつあります。また地縁組織(町内会、自治会など)も新しい地域課題に積極的に取り組む機運も生まれ、これまでの行政との協働関係も見直されつつあります。

【これからの協働のありかた】

これまでは、NPOと行政の協働と言うと1対1の業務・責任分担のことが多く語られましたが、これからの協働の関係は、多様な主体による協働へ移っていくと考えられます。市民側のNPOはもちろん地縁組織(町内会、自治会など)や関係機関も含め、行政側もすべての部署・業務が、よりよい成果を得るために協働に取り組むことが求められています。

特定非営利活動法人いしのまきNPOセンター
副代表理事  木村 正樹