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石巻NPO日和バックナンバー Vol.021

石巻市NPO連絡会議は今年も皆さんの公益活動を応援します。

あけましておめでとうございます。今年も「いしのまきNPO日和」をよろしくお願いいたします。

この情報紙は、石巻市内で活動するNPO等公益団体96団体が参加する「石巻市NPO連絡会議」の事務局より発行されています。地元で活躍するNPOについて、多くの市民の方の理解と協力を頂くため、今年も積極的な情報発信に努めてまいります。

今回は新春企画として、会議運営を担う幹事団体から5名と、石巻市役所の復興政策部・地域協働課から佐藤 由美課長をお迎えして、対談を行いました。

先ず、みなさんの団体の昨年の活動について教えてください。

(公社)みらいサポート石巻 中川政治 専務理事

中川:みらいサポート石巻は、震災の経験や教訓を伝える活動として、中央と南浜町の「つなぐ館」の運営や、ARアプリを使ったまちあるきプログラムを実施しています。昨年は、南浜つなぐ館を増設し、年間1万人以上の方に来場頂きました。

 

(特非)石巻復興支援ネットワーク 山口智大 事務局長

山口:昨年は「やっぺす」の看板プログラムだった、地域の達人を発掘し講師にする「石巻に恋しちゃった(石恋)」が終了しました。女性の人材育成事業については、引き続き実施しています。

 

 

(一社)ウィーアーワン北上 佐藤尚美 代表理事

 

佐藤(尚):昨年4月に一般社団の法人格を取得しました。「復興応援隊」制度を活用しながら、集団移転先も含めたコミュニティ支援や活性化のためのイベント支援に取り組みました。

 

 

(一社)おしかリンク 犬塚恵介 代表理事

犬塚:おしかリンクは、ツーリズムを手段として用いながら、一般の方々が地域課題を身近に感じて興味をもち、楽しみながら課題解決アクションを行なえる活動を企画・実施し、企業や大学生等に参加いただきました。

 

 

四倉:石巻市総合体育館の裏手にある「石巻市NPO支援オフィス」の運営が主な仕事です。市内で活動するNPO等公益団体には、団体登録の申請をお願いしています。昨年は 15団体に登録を頂きましたが、ここ数年と比較すると、かなり多くの団体が設立されたことになります。市民自らが地域課題の解決に積極的になっている証だと思います。

石巻市復興政策部・地域協働課 佐藤由美 課長

佐藤(由):それは嬉しいお話ですね。市としても、昨年11月に市民公益活動団体との協働を進めるため外部委員による市民公益活動推進委員会を設置しました。今後、NPO等への支援のあり方を含め、協議していきます。

 

 

「石巻市NPO連絡会議」も、今年は三年目に入ります。

四倉:連絡会議の大きな目的は市役所や多くの市民の方と、NPOが共に地域課題解決に取り組む「協働」を推し進めることです。そのために、地元NPOの活動についての情報発信と、「全体会」としてNPOと石巻市役所の職員の方が直接、意見交換する会を、これまでに6回開催いたしました。

佐藤(由):市の各担当課職員の参加については、最初はカベがありましたが、回を重ねるにつれ、職員の意識が変わって来たのではと思います。市のルール、NPOのルールを確認し、お互いの組織を理解しあうことが「協働」の第一歩だと思います。

山口:連絡会議にも長期的な計画が必要だと感じています。その計画段階から市が参加して頂ければ、よい効果が生まれると思います。

行政との連携と共に、多くの住民の方を巻き込んだ活動も大切ですよね?

佐藤(尚):2、3年前は北上町でまちづくりの勉強会を開催しても、だれも来なかったのですが、今は積極的に参加してくれる住民の方が増えてきました。そして、住民が参加し始めると、支所の方も来てくれる。そのようにして協働の基盤が作られると思います。

犬塚:行政とNPOが膝を付き合わせて対話を重ねると共に、一緒になって市民と向き合い、市民との協働を促し、良い社会になればと思います。

山口:「石恋」は、多くの住民の方を巻き込んだ事業でした。その中で発掘した人材は市の財産になると思います。市の生涯学習事業などで、ぜひ活用して頂きたいと思います。

中川:市とNPOがお互いの組織の長所、短所を理解することが大事ですよね。NPOの良いところは、課題に対してスピーディに取り組めるところだったり・・その反面、活動の財源確保が難しかったりします。

佐藤(由):みなさんの活動を見ていると、NPOだからこそ出来ていると強く感じます。市役所は公共性、公平性の観点から「やれる事」「やれない事」があるのですが、NPOの皆さんがその部分を補って頂いていると感じています。お互いの強みを活かして地域課題の解決に取り組めればいいですね。

それでは、みなさんの団体の今年の活動についてお聞かせください

中川:うちの団体が力を入れている震災伝承については、昨年末に「311メモリアルネットワーク」という連携組織ができました。語り部活動や被災地視察受入れなどに関わっている38団体と177名以上の個人が登録していますその事務局として、基金の設立を視野に入れた活動に重点を置いていきたい。震災伝承活動を支えるための基金の設立を考えています。

山口:今年も女性の活躍促進事業は継続中です。6年目となる「Eyes for Future byランコムスクール」では、現在第6期生を募集中です。また、昨年途中より子育て女性の就職支援事業をスタートしています。「やっぺす」は、女性が、子どもを生んで育て働きたいと思えるまちづくりに尽力していきます。

佐藤(尚):今年は「復興の終りの始まり」だと思っています。現在は「復興応援隊」事業で人材を確保していますが、事業の性格上、復興に係る活動しか行えず、もはやその段階ではありません。今後の課題である集落支援に対する財源や人材の確保として、今後は、「地域おこし協力隊」の制度を活用し、地域自治・地域福祉の強化拡大を図ることで、人口減に対応した自治のあり方を実践していきたいです。

犬塚:活動拠点とする場所が整ってきたので、引き続き地域課題解決アクションを起こす企画を継続的に行ない、交流人口と課題解決の担い手を増やしていきたいと考えています。さらに、市民活動としての定着を図っていければと思います。

四倉:NPO連絡会議の目指す、行政との協働については、新たな段階に入っていきたい。各団体が現場で活動することで感じているニーズを市と共有し、協働で課題を解決する具体的な事例をつくりたいですね。

 

佐藤(由):この連絡会議によって、市役所とNPOの協働の第一歩は踏み出せましたが、そこから前進するのはとても難しいと感じています。でも、やり続けることが大事だと思っています。

皆さん、ありがとうございました。昨年の「NPO連絡会議・全体会」では、震災から10年が経過し復興期間が終了した(平成32年3月末)後の、NPOを取り巻く環境の変化について話し合いました。

来月始めには7回目となる全体会が開催されます。市役所から各担当課の方にご参加頂き、NPO団体と共に、より良い石巻にするためのディスカッションを行います。今年もよろしくお願いします!

取材・編集 (特非)いしのまきNPOセンター 四倉禎一朗