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いしのまきNPO日和 Vol.009

今回は連絡会議の運営を担う幹事団体から4名と、石巻市役所の復興政策部・地域協働課から佐藤 由美課長をお迎えして、新春対談を行いました。

【座談会参加メンバー】

石巻市役所地域協働課課長 佐藤由美さん
特定非営利活動法人 石巻復興支援ネットワーク 事務局長山口智大さん
公益社団法人 みらいサポート石巻専務理事  中川政治さん
WE ARE ONE 北上 代表  佐藤尚美さん
特定非営利活動法人 いしのまきNPOセンター副代表理事 木村 正樹
特定非営利活動法人 いしのまきNPOセンター専務理事 四倉 禎一朗

【 先ず、みなさんの団体の活動を紹介してください。】

山口:石巻連絡会議新春座談会復興支援ネットワーク、通称「やっぺす」は、地域の達人を発掘し講師にする「石巻に恋しちゃった(石恋)」や、女性の人材育成事業などを主に行っています。「石恋」は、体験プログラムを通じて石巻を好きになってほしいという思いで開催しています。

中川:みらいサポート石巻は、「つなぐ 未来の石巻へ」をミッションとして、震災の経験や教訓を伝える活動をしています。中央と南浜町の「つなぐ館」の運営や、ARアプリを使ったまちあるきプログラムを実施しています。南浜町のつなぐ館は「がんばろう石巻」の看板の隣にあり、昨年一年間で1万6千人以上が訪れています。

佐藤(尚):We Are One北上は、「あたりまえの暮らしが普通にある地域」を目指して、防災集団移転の合意形成支援などを行ってきました。日本建築家協会などの専門性を持った人材と地域を繋ぎ、住民を巻き込んだ勉強会などを重ねたことで、集団移転先の住宅再建における区画決めについては100%に近い合意形成が出来ています。昨年は白浜海水浴場の海開きやツール・ド・東北への協力など、地域振興イベントも行いました。

木村:石巻体育館の裏にある「石巻市NPO支援オフィス」を運営しています。一定の条件を満たす市内の公益団体については、登録していただければ、ここの会議室などが無料で使えますよ。

【もうすぐ震災から6年が経ちますね。】

木村:この連絡会議には80団体が登録していますが、6年経つのに、これだけ多くの団体が活発に動いている地域はないと思う。NPOって、それぞれミッションがあり独自の活動をしているので、横の繋がりをつくるのが難しいし、震災後に外から来た人がなかなか地元で受け入れられなかったりするのですが、石巻の場合は各々の団体が地域住民と上手く関係性が築かれていると思います。

佐藤(尚):一時期、自分たちの活動の先が見えなくなってきて、疲れてしまって北上町に籠ってのですが、この連絡会議の幹事会などで外に出るようになり、いろいろな団体の方と話をすると、やはり得るものは多いと思うようになりました。なので、多少億劫でも街なかに出るようにしています(笑)

中川:うちの団体が力を入れている震災伝承については、被災直後からNPO等民間側が視察や語り部のプログラムを提供してきましたが、昨年から市も積極的に取り組むようになってきました。

佐藤(由):みなさんの活動を見ていると、NPOだからこそ出来ていると強く感じます。行政が動きにくい職域を、NPOの皆さんがその強みを生かして、地域の問題解決に向けてフォローしていただくことを期待しています。

【みなさんの団体の今年の活動についてお聞かせください。】

山口:昨年から団体運営の見直しをしています。寄付や助成金が減少する中、効率的に運営するためには規模を小さくすることも必要かなと。普通の会社は利益や規模の最大化を目指しますが、NPOは地域に最適な大きさを目指すべきだと考えています。

中川:震災伝承について、この先何十年も後世に伝えていける基盤を作りたい。特に南浜町跡地は国の祈念公園だけでなく、県、市それぞれの計画があります。より良いものを作るには、各行政機関と市民とが連携して取り組む必要があると思っています。

佐藤(尚):4月から、北上町でコミュニティ・ソーシャルワーカー(※)をスタートさせる予定です。地域自治システムの中で、地元に思いのある人をコミュニティナース(※2)のような形で活躍できるようにしていきたい。

佐藤(由):石巻市が目指す地域包括ケアの良いモデルとなりますよ。先を見る力がすごいですね!

木村:NPO連絡会議については、石巻市だけでなく、東松島や女川、南三陸、気仙沼まで、行政のエリアを超えて県北の被災地を繋げるような活動にしていきたい。また、このNPO日和のように、多くの市民の方にNPO等団体の活動とその意義を知って頂けるような情報発信を行っていきたいと思います。その意味でも、地域協働課さんにご提案いただいた「市報いしのまき」でのNPO特集は周知の良い機会になりました。

佐藤(由):昨年の連絡会議はNPO団体と市役所の情報共有が主なテーマでした。この会議を通じて、市内にどのような団体があり、どんな活動をしているかを知る機会となりました。今年は、行政としてどのような部分をNPOに求めるかを明確にしていきたいです。

皆さん、ありがとうございました。今回の座談会は、「地域の人材を活かす」、「交流人口を増やす」、「住民自治を推進する」といった、石巻のみならず全国多くの市町が「地方創生」のキーワードと考える分野に取り組んでいる団体に参加いただきました。石巻市役所からもご参加頂き意見交換ができたことで、一層の「協働」が進むことを期待します。そして被災を乗り越え、全国に誇れるような「いしのまき創生」の年にしたいですね!今年もよろしくお願いします!

※1 コミュニティ ソーシャルワーカー ・・コミュニティに焦点をあてた福祉活動・業務を担う人材。地域において、支援を必要とする人々の生活圏や人間関係等の環境面を重視した援助を行う。また、公的制度の活用や地域住民と福祉の専門家との協働を調整する役目も担う。

※2 地域住民との関係性を深めることで、健康的なまちづくりに貢献する医療人材。専門的な治療を行うのではなく、見守りや巡回、相談を通じて身近な安心を提供することで地域に関わる。

 

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