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いしのまきNPO日和 Vol.010

あの震災から、もうすぐ6年が経とうとしています。多くのかけがえのない命や暮らしが失われ、日本全国が深い悲しみに包まれました。私は海外で災害時の緊急支援活動などを行ってきたにも関わらず、母国にあのような光景が広がることを思いつきもしなかった自分の想像力の無さに痛恨の思いでした。

東日本大震災は全国のNPOの活動にも多大な影響を与え、行政や個人ボランティアでは活動が及ばない分野で組織力や専門性を生かしたNPOが多大な貢献をしてくれました。

震災がもたらした光景、悲哀、後悔などを表現することは簡単ではありませんが、石巻の市民活動団体は、教訓と共に震災を伝える活動に震災直後から取り観光ボランティアガイド組んできました。

私たち、石巻NPO連絡会議においても、震災直後から十万人以上の来訪者に「学びの案内」を実施してきた石巻観光ボランティア協会を初め、多くの団体が震災伝承という難しい課題に正面から向き合っています。17911047_1283638445052503_1861457814_n

がんばろう!石巻の会は、震災1か月後に市民有志で建てた看板と周辺の環境を整備しながら南浜・門脇にて毎年追悼行事を行ってきましたし、同じ南浜地区では、NPO法人こころの森が、苗木の育成や植林を通じて命の大切さをつないでいます。また、上釜地区では、地域の歴史と震災の教訓を記録した郷土史が発行されました。

雄勝地区では、一般社団法人雄勝花物語が防災教育に取り組まれている他、ハワイで発見された和船「第2勝丸」保存の呼びかけも行われており、大川・長面地区では、大川伝承の会が定期的に公開語り部の会をスタートさせています。

石巻に隣接する女川では、視察者が毎年増加し続け、東松島では伝承館が設置され、行政・市民の双方で震災を伝える活動が継続されています。

石巻市行政においても、昨年3月に旧門脇小学校校舎と大川小学校旧校舎震災遺構として保存されることが決定し、保存方法の検討が行われています。また、昨年から震災伝承検討会議が設置され、官民の垣根を越えて、伝承の基本方針や体制が、真剣に検討されています。

阪神・淡路大震災や中越地震の被災地においても、震災を伝える様々な活動が継続されており、その取り組みのおかげで防災意識が全国的に広まってきています。

防災には「自助・互助・共助・公助」が必要だと言われますが、東日本大震災では、行政に頼った公助だけでは、避難すらままならず、震災後の避難所や仮設住宅の生活においても市民同士の支え合いがなければ成り立たないことが明らかになりました。

東日本大震災の後にも様々な災害が発生しており、昨年は、これまで地震の可能性がほとんど指摘されてこなかった熊本で大地震が起きました。更に、将来も南海トラフ地震や首都直下型地震のような、東日本大震災を超える大規模災害も想定されています。

「津波で死ぬ人をなくしたい」そう話す語り部さんがいます。

次の災害で一人でも多くの命を救い、大切なものを失わないために、石巻の住民だからこそできることが、沢山あります。

石巻市には国・県・市により南浜津波復興祈念公園が整備されます。七回忌の3.11を迎えようとする今、追悼の思いと共に、あの震災をどのように伝えてゆくべきか、一人ひとりが考えてみる良い機会になるのではないでしょうか。

公益社団法人みらいサポート石巻  専務理事 中川政治

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